研究室生活

研究室に入ってから

研究室に配属されると、これまで勉強してきたことを基盤として、 実際に研究することになります。研究すること(論文にまとめて発表するまで)はフルマラソンに似ていると思います。 辛い時もあるかもしれませんが、研究室のメンバーで切磋琢磨しゴールを目指します。 ゴールした時には筆舌に尽くしがたい達成感があるでしょう。

研究室配属決定後、歓迎会を行います。 授業やアルバイトを鑑み、ゼミの日程を決めます。 就職活動中の人にとってはとても忙しい時期となるかもしれません。 4年生前期の間は、研究する上で必要な学力を身につけることに注力します。 6月上旬まではComputer Networks (Tanenbaum著) や Modern Digital and Analog Communication Systems (B.P. Lathi著)などのテキストを 使って通信の基礎について勉強します。輪講形式で行います。 9月初めに「論文発表練習」を行います。 7月中旬から論文を1本読み始め、その論文の著者になりきって発表します。 どのように発表すれば内容が相手にわかってもらえるのか、 論文の内容を熟知し、発表の仕方を工夫する必要があります。 先生や先輩、同級生から色々な質問がきます。 きちんと内容を理解しないと、著者になりきって発表するのは困難です。 論文発表が前期の山場となるでしょう。

後期は研究です。9月下旬〜10月上旬には研究テーマも決まり、本格的に研究に打ち込みます。 まずは、研究テーマに関連する論文を調査・追試することから始めます。 文献を調査するに当たって、自分の研究テーマとの相違点を意識しながら論文を読み、 自分の研究の位置づけを明確にします。文献調査には、文献検索システムを 利用するのが便利です。キーワードによってヒットする文献が大きく異なることも あるので、キーワードはよく吟味しましょう。自分の研究と特に関連の強い論文は追試します。 以上の経験を通じて、研究を進める上で必要な専門知識と技術を習得し、 本格的に自分の研究に取り掛かります。 年を超えるといよいよ追い込みの時期です。 発表するに足る結果が出ていない場合は発表できません。 結果が出てこないとプレッシャーがかかり、精神的にもきつい時期になるかもしれません。 それを乗り越えると卒論提出、卒論発表を終えることができます。

研究成果をまとめて、対外発表します。 大学院に進学する人は、大学院入学後に研究成果を論文化し、国際会議や英文論文誌に投稿します。 国際会議に採録されれば楽しい学会発表が待っています。 是非国際会議デビューしましょう。 きつくてもつらくない、最後までやりきる。



ゼミについて

前期の間は、4年生は輪講ゼミ(通信に関する基礎勉強、論文発表)をします。大学院生は関連研究(論文)紹介、進捗報告をします。 後期は、主に進捗報告をしています。1、2ヶ月に1回の頻度で、近い分野の先輩後輩が集まってディスカッションやブレストしてもらい、話し合った内容を報告する会を設けています。



研究室生活の年間スケジュール

こちらが研究室生活の年間スケジュールです。 令和2年度〜、ゼミは対面とオンラインのハイブリッド形式で実施しています。 令和2年度〜、国際会議発表はオンライン形式のものに参加する機会が増えています。

4〜7月上旬
(B4) 通信基礎ゼミ、通信に関する専門書を使って輪講形式で勉強
(M1) 大学院入学、進捗ゼミ開始、研究を進める
(M2) 進捗ゼミ、研究を進める
7月
(B4) 通信基礎ゼミ、進学希望者は院試勉強
(M1) 研究と講義、これまでの研究成果をまとめて学会発表
(M2) ひたすら研究、10月入学者は修論審査
8月
(B4) 院試
(M1) 大学院生としての研究に取り掛かる
(M2) ひたすら研究、10月入学者は修論提出
9月
(B4) 論文発表ゼミ、著者になりきって論文を発表
(M1) 新しい研究に取り掛かる
(M2) ひたすら研究
10月
(B4) 研究に取り掛かる、研究テーマに関連する論文を追試し専門知識と技術を習得
(M1) 研究と講義
(M2) これまでの研究成果を論文化
11〜1月
(B4) 本格的に研究、試行錯誤しなから研究を進める
(M1) 研究と講義
(M2) 修論申請書提出、これまでの研究成果を論文化
2月
(B4) 卒論完成、卒論発表
(M1) 修論中間発表
(M2) 修論審査
3月
(B4) 学会発表に向けて研究をまとめる、卒業式
(M1) ひたすら研究
(M2) 修論提出、修了式